伊知郎の紙芝居
江口の君
大阪の北に、江口橋というところがあります、
その近くに江口の君堂がありますが
その近くの方も、殆ど、あることすら、知らない人が多いです。
 
平安、鎌倉から、近世にかけて、舟で淀川が交通の要衝で
あった時に、この地、江口は大変賑やかで、繁盛した土地でありました。
淀川はここで南にながれて、今の大阪市や、天王寺の方面に、
ここから西に分岐している神崎川を、豊中や、兵庫方面へ
行く重要な分岐点ですから、その頃はこの辺は今の新大阪駅
だったと云うことができます。
そう、新幹線で大阪へ着く、速度を緩め最後の橋をわたり、
すでに、速度は80Kぐらいにおちている、
その川が神崎川で、江口橋です。
 
そこに、赤線、青線があって、大変にぎわっておりました
天王寺へお参りした西行法師が仁安2年(1167)にわか雨にあい
遊女の妙に、一夜の宿を請い、
ことわられました。
 
世の中を厭ふまでこそ難からめ かりの宿りを惜しむ君かな

 出家するということは難しいにしても、宿を貸すことぐらい、惜しまずとも良いではないか。

 すると、江口の君すなわち遊女妙は

 世を厭ふ人とし聞けばかりの宿に 心とむなと思ふばかりそ

  世を捨てて出家した人でしょうから、
こんな仮りの宿にこころをおとめにならないでしょうから。

  と返歌をしました。西行法師と江口の君は、一晩中、
語り明かしたのでした。
 
遊女の妙は、平資盛の娘で、平家没落後、
遊女になっていたのです、元久2年(1205)出家して、
この地に寂光寺をたてました。
東淀川区南江口3丁目13番地です。
この歌は新古今和歌集にも、載っていますし、
謡曲「江口」でも、よく人に知られて居る所です。
 
話は変わり、出家と家出
出家は仏門にはいることですが
家出は家を飛び出すことです
感じはまるきり違います、
が家を出ることには変わりがありません。
あなたが家出するときは、出家いたしました。
といったほうが聞えがいいですよ。
私も、来週あたり出家しようかな?
あなたのうちに、一夜の宿を乞うたら、
泊めていただけるか?西行のように断られるでしょうか?
はたまた、夜通し話あえるでしょうか?
 
 
今日は私の所から、淀川を北にこえますと
江口の君堂にゆけるのですが
今は豊里大橋ともう少し下流に菅原大橋がかかっています、
この橋は車が100円です、通行人や自転車はただです
菅原大橋
沈む夕日とワンド
ワンドと右本流
北岸のワンド
ワンドは淀川独特の川にあちこちにつくられた、池で水が満水の時は本流と共に流れますが水が引くと池となり、イタセンバラなど淀川固有の淡水魚などが育ちます。イタセンバラはタナゴ科の魚で天然記念物です。