京都【2】

                         この間、参りました、祇王寺は
いまも、ひっそりした、わびしい寺と云うより庵です、
 
平家物語の祇王寺の一節
入道相国、一天四海を、たなごころのうちににぎり給ひしあひだ、
世のそしりをもはばからず、人の嘲をもかへりみず、不思議の事をのみし給へり。

天下にはばかるものがないので、その当時、都で白拍子の名手であった、祇王、祇女、という姉妹をご寵愛になっていました、彼女の母、とじにも、立派な家を造ってやり、毎月、米百石、お金を百貫を贈り、いい生活をしていました。
 
そこへ今都で評判の仏御前が人気を集めていましたが一度、清盛の所へいってみようとやってきました。
清盛は「内には祇王もいるし、誰も呼んでおらんのにくるとは」と云って追い返しました。
祇王は清盛に「そんなことを云わず、あうだけでも」と進言しました。
祇王がそれまで云うのならと引き帰らせ、今様を歌わせ、舞をまわせますと
すっかり、仏を気に入り、どこへも行かずここにおれといいます。
ここには、祇王様がおられるから、だめです。といいますと
清盛は、じゃ、祇王に出て行くようにするから。
と云って祇王を追い出します。
このとき、祇王、祇女の母、とじは都をだされる悲しみを娘にいいます。
「若いおまえたちは、まだよいが年をいった私は田舎の生活が
できない、この先は闇だ」
そのとき、とじは45才とか
 
後に仏御前も、この地へ来まして、一緒に修業をいたすことになります。


質素な祇王寺と庭


祇王,祇女、仏御前、とじ、清盛の像が祭られています。


わびしい庵より庭を

伊知郎